
『ボクはファミコンが欲しかったのに』は、岐部昌幸さんが描く、昭和の小学生の日常を綴った心温まる物語です。ファミコンブームに沸いた時代を背景に、主人公マサミチの純粋な思いと成長が生き生きと描かれています。ゲーム好きはもちろん、昭和の懐かしさを感じたい方にもおすすめの一冊です。
岐部昌幸『ボクはファミコンが欲しかったのに』
あらすじ
●概要 11年目に突入したCSで大人気のゲームバラエティ「ゲームセンターCX」。
その構成作家・岐部昌幸がお届けする、
2月公開の映画「ゲームセンターCX THE MOVIE」のもう一つの物語!
ファミコン世代が「あった! あった! 」と思わず共感する、80年代の子どもの日常を切り取った、ちょっぴりほろ苦くて切ないストーリー。
ゲームセンターCXの原点がここに! ?●内容
団地に住む小学生・マサミチ。
今日もクラスはファミコンの話題で持ちきり・・・。
ボクもファミコンがほしい。でも、親にはなかなか言いだせない。
そんなある日、母親が息子に内緒でゲーム機を手に入れるのだけれど・・・。「ボクはファミコンが欲しかったのに! 」
母親の大いなる勘違いではじまった、
クラスでは決して目立たない男の子の
ゲームにまつわる「昭和物語」クラスでの孤立、そして友情。
生まれて初めての、淡い初恋。
息子を想う母親の、笑顔と涙。はたしてマサミチはファミコンを手に入れることはできるのか?
作品のポイント・魅力
時代を映す鏡としてのゲーム機
本作の魅力の一つは、当時の社会背景をゲーム機を通して巧みに描いている点です。ファミコンが欲しかった主人公が、母親の勘違いでセガのゲーム機を手に入れるというエピソードは、時代の空気感が凝縮されています。当時のゲーム機市場の競争や、親世代のゲームに対する理解不足など、昭和後期の世相が鮮やかに描かれています。
リアルな小学生の心理描写
作品の随所に散りばめられた小学生ならではの感情描写が、読者の共感を誘います。小学校のカースト制や、本当は自分は悪くないのに違うと言えない複雑な心情など、誰もが経験したことのある感情が鮮やかに描かれています。これらの描写は、読者を自身の小学生時代へと誘い、懐かしさと共感を呼び起こします。
ゲーム好きのための青春小説
本作は、ゲームに関する豊富な知識や例えが随所に散りばめられています。これらの要素は、ゲーム好きの読者にとって大きな魅力となっています。ゲームを通じて描かれる友情や成長の物語は、まさにゲーム好きのための青春小説と呼ぶにふさわしい内容です。
感想

『ボクはファミコンが欲しかったのに』を読んで、私は自分の小学生時代を思い出しました。物心ついた時から家にファミコンがあった私とは境遇が違いますが、小学生ならではの感情や経験に強く共感できました。本当は自分は悪くないのに、違うと言えない感情など、同じような体験をしてきたんだなと思いました。
確かに、宣伝帯に書かれている有野課長のコメント通り、一見すると"地味な話"かもしれません。しかし、その地味さこそが本作の魅力だと感じました。日常の中にある小さな喜びや葛藤、友情の芽生えなど、昭和の小学生の日常が生き生きと描かれています。
ゲームの知識がないと理解できない例えも多く使われていますが、それこそが本作の独特の魅力だと思います。ゲーム好きの読者にとっては、懐かしいゲームの話題や、ゲームを通じた友情の描写に、胸が熱くなる場面が多々あるでしょう。
おわりに

『ボクはファミコンが欲しかったのに』は、昭和の香り漂う青春小説です。ゲーム機を通して描かれる時代背景、リアルな小学生の心理描写、そしてゲーム好きならではの共感ポイントが随所に散りばめられています。この本は、単なるゲームの話ではなく、成長と友情、そして時代の移り変わりを優しく描いた心温まる物語です。
ゲーム好きはもちろん、昭和の懐かしさを感じたい方にも、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。読み終えた後には、自分の小学生時代を思い出し、懐かしさと共に温かな気持ちになることでしょう。



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