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加藤シゲアキ『オルタネート』SNSが織りなす青春物語

近未来の高校生活を描いた加藤シゲアキさんの小説『オルタネート』。高校生限定SNSを軸に展開する青春ストーリーは、現代の若者の心を鷲掴みにする魅力に溢れています。

加藤シゲアキ『オルタネート』

オルタネート(新潮文庫)

あらすじ

高校生限定のSNSアプリ「オルタネート」が必須の現代。料理コンテストでの失敗に悩む調理部部長の蓉は、再びの挑戦を決断。高校を辞め居場所を探す尚志は、音楽家らのシェアハウスに潜り込む。オルタネートを信奉する凪津は、アプリが導く運命の相手を探す。そして文化祭の初日、三人それぞれに起こる奇跡――。10代の残酷さと煌めきを鮮やかに切り取る、青春小説の新たなマスターピース。

引用元:Amazon

オルタネートとは?

高校生限定のSNSアプリ。個人の認証が必要で、利用条件は高校の入学式から卒業式までと定められている。お互いが〈フロウ〉を送り合うことで〈コネクト〉となり、メンバー同士の直接のやり取りが可能となる。また、ユーザーが指定した条件に合わせて相性のいい人間をレコメンドする機能、ブログを投稿できるSNS機能を持ち合わせ、高校生必須の人気アプリとして確固たる地位を築いている。

引用元:新潮社

作品の魅力・ポイント

リアルな高校生活とSNSの融合

『オルタネート』の世界では、高校生限定のSNS「オルタネート」が日常生活に深く根付いています。現代のSNS文化をリアルに反映しつつ、近未来的な要素を加えた設定が非常に興味深いです。高校生たちの友情や恋愛、部活動での奮闘が、このSNSを通じてどのように影響を受け、変化していくのかが巧みに描かれています。

多様性を自然に描く力

本作では、様々な背景や個性を持つキャラクターたちが登場します。特筆すべきは、同性愛やバイセクシュアルなどのセクシュアリティの多様性が、自然な形で描かれている点です。この描写は、現代社会の多様性を反映しつつ、読者に新たな視点を提供してくれます。

料理部の活躍と競技の臨場感

料理部の活動、特に全国大会「ワンポーション」のシーンは、本作の大きな見どころの一つです。料理の描写が細かく、まるで実際に料理をしているかのような臨場感があります。料理に対する情熱と競技の厳しさがリアルに描かれており、読者を引き込む力があります。

感想

『オルタネート』を読んで、まず感じたのは「めっちゃ青春じゃん!」という率直な印象です。高校生限定SNS「オルタネート」や料理コンテスト「ワンポーション」など、フィクションでありながら現実にありそうな世界観が魅力的です。

私の高校時代はガラケーの時代でしたが、もし「オルタネート」のようなアプリがあったら、きっと使いまくっていたでしょう。好きなことに一生懸命になる登場人物たちの姿に、自分の高校時代を重ね合わせて懐かしさと共感を覚えました

特に印象的だったのは、調理部部長の新見蓉(にいみ いるる)や園芸部部長の水島ダイキなど、自分の好きなものに真っ直ぐで誠実に向き合う姿です。彼らの姿を見て、「もっと自分が好きなことに正直に、一生懸命に生きた方が楽しいよね!」と気づかされました。

また、1年生の山桐えみくの存在も印象的でした。サバサバとした性格でありながら、空気を読む能力も持ち合わせている彼女は、15、6歳とは思えないほどしっかりとした芯を持っています。彼女の存在が物語に刺激的な要素を加えていると感じました。

おわりに

『オルタネート』は、現代の若者の生活をリアルに描きつつ、未来的な要素も取り入れた魅力的な青春小説です。SNSと現実の交錯、多様性の自然な描写、そして料理を通じた成長と友情など、様々な要素が絶妙なバランスで織り込まれています。

加藤シゲアキさんの作家としての実力が遺憾なく発揮された作品であり、アイドルというイメージを持つ人にこそ読んでいただきたいと思います。今どきの青春感を味わいたい方、そして自分の高校時代を懐かしく振り返りたい方に、心からおすすめできる一冊です。

参考リンク

www.shinchosha.co.jp

ja.wikipedia.org

note.com

chapters.jp