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本や映画の感想

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2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧

武藤敬司『グレート・ムタ伝』“武藤敬司とグレート・ムタは何を考えていたのか? ”

プロレスとは、単なるスポーツなのでしょうか。それとも、壮大な物語なのでしょうか。 この問いに、一つの答えを示してくれる存在がいます。それが、“悪の化身”グレート・ムタです。そして、そのムタを操る稀代の天才レスラー、武藤敬司選手が自らペンを執り…

映画『悪の教典』“まるで出席をとるみたいに、先生はみんなを殺し続けたんだ。”

「ハスミン」。 その愛称で呼ばれる一人の教師がいました。生徒からは絶大な人気を誇り、保護者や同僚からも信頼の厚い、まさに「教師の鑑」。しかし、その完璧な笑顔の裏には、底知れぬ闇が広がっていました。彼は、他人への共感能力を一切持ち合わせていな…

柳澤健『1984年のUWF』“UWFとは何だったのか。その光と影を描く”

1984年、日本のプロレス界は大きな地殻変動に見舞われました。アントニオ猪木率いる新日本プロレス、ジャイアント馬場が築いた全日本プロレスという二大巨頭が君臨していた時代に、敢然と反旗を翻した団体がありました。その名は「UWF」。彼らが掲げたスロー…

吉川トリコ『余命一年、男をかう』“「楽しくなくちゃ、生きてちゃいけないんですか?」”

吉川トリコさんの小説『余命一年、男をかう』は、人生の価値観を問い直し、本当の豊かさとは何かを考えさせてくれる、心温まる成長物語です。主人公は、幼い頃から貯金と節約を人生の信条としてきた40歳の独身女性、片倉唯。彼女が突然、子宮がんによる余命…

夏木志朋『二木先生』“「きみ、結構いやらしいよね。性格が」”

「普通」とは、一体何なのでしょうか。この社会で「普通」に生きるとは、どういうことなのでしょうか。2019年に第9回ポプラ社小説新人賞を受賞された夏木志朋さんのデビュー作『ニキ』(文庫化で『二木先生』に改題)は、そんな根源的な問いを、読者の胸に鋭…

村田沙耶香『授乳』“「――ねえ、ゲームしようよ」”

『授乳』というタイトルから、あなたはどんな物語を想像しますか?母と子の心温まるストーリーでしょうか。でも、もし作者が『コンビニ人間』の村田沙耶香さんだと知ったら、きっと「普通」の話ではないと気づくはずです。 この物語は、私たちの常識や倫理観…

伊藤たかみ『17歳のヒット・パレード(B面)』“僕は残りの五日間、ぴったりと彼女に寄り添うよ。二人の重みで時間にくさびを打ちながらね。”

「夏は八月の十五日まで。海にクラゲがでたら、夏は終わりなのよ」 もし、あなたの17歳の夏が、あと一週間で終わるとしたら、何をしますか?伊藤たかみさんの『17歳のヒット・パレード(B面)』は、そんな終わりかけの夏に偶然出会った少年と少女の、短くて…

藤野可織 短篇集『おはなしして子ちゃん』“私の通っていた小学校の理科準備室には、ホルマリン漬けの瓶でいっぱいの棚がありました。”

藤野可織さんの短篇集『おはなしして子ちゃん』を読み終えました。以前読んだ『ドレス』を読んで興味を持った作家さんです。『おはなしして子ちゃん』もその世界観に一気に引き込まれてしまいました。この短篇集には、私たちの日常のすぐそばに潜む、少しだ…

こざわたまこ『負け逃げ』“この村は、噂と陰口が広まるのだけは早いから”

こざわたまこさんの連作短編集『負け逃げ』についてご紹介したいと思います。この作品は、第11回「女による女のためのR-18文学賞」で読者賞を受賞した「僕の災い」を含む、まさに青春の「今」を切り取った、痛々しくも美しい群像劇です。閉鎖的な地方の村を…

白岩玄『葉子の離婚』“たとえ傷口がふさがっても、傷あとは長いあいだ残るんだ。何もかもが元通りになるわけじゃない。”

「離婚」という言葉を聞くと、どんなイメージを持ちますか? もしかしたら、少しネガティブな印象を持つ人もいるかもしれません。でも、白岩玄さんの小説『葉子の離婚』を読むと、離婚は決して終わりではなく、新しい自分を見つけるための一つの過程なのかも…

白岩玄『結婚問題』“何かを得ようとするならば、その対価を支払わなければいけないだけ。”

結婚。それは人生の大きな一歩ですが、同時にたくさんの悩みや不安も伴います。白岩玄さんの小説『結婚問題』は、そんな結婚を巡るリアルな心情を、驚くほど正直に描き出した物語です。 かつては売れっ子だったけれど今はなかなかうまくいかない作家の佑人と…